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協力雇用主 三重更生保護の就労支援事業と協力雇用主会の現況

(1)現況

従来,犯罪者等の就労支援のための制度として,犯罪者等であることを承知の上で雇用に応じる協力雇用主の制度はあり,協力雇用主は,刑務所出所者等を差別することなく雇用するもので,極めて重要な存在でありました。

平成17年当時,三重県には17の協力雇用主が登録されていましたが,平成18年に法務省と厚生労働省との連携による「刑務所出所者等総合就労支援対策」が始まると,津保護観察所は,協力雇用主の新規開拓に努め,平成21年3月末には,101事業所を登録することができました。しかし,次のような問題が見られた。

①雇用のニーズは変化するものであり,常時求人をしている協力雇用主が少ない。
②保護観察所や保護司会と協力雇用主との繋がりが希薄で,協力雇用主を続ける意思の確認ができていない。
そのため,対象者を雇用する意思を失った事業所も協力雇用主として登録されたままの状態にあった。

そこで,平成21年10月に三重県の認証を受けて設立されたNPO法人三重県就労支援事業者機構は,津保護観察所と連携して,次のような取組を始めた。

三重県内は,16の法定保護区に分けられ,保護区内で保護司活動が行われている。この保護区保護司会を中心に保護区内の協力雇用主による更生保護協力雇用主会の結成を依頼し,併せて,101あった既存の協力雇用主の意思確認と協力雇用主の新規開拓を依頼した。

その結果,図1のように平成22年8月までに全16保護区保護司会と更生保護施設三重県保護会1団体に更生保護協力雇用主会が結成された。また,既存の協力雇用主はほぼ半減したが,新規開拓により,協力雇用主は約396事業所となった。

なお,これらの組織は,更生保護協力雇用主会として,NPO法人三重県就労支援事業者機構の三種会員として加入し,同機構の支援を受けている。

県内各地区の協力雇用主会設立時と現況

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